5月の研究会は、当初予定していた実務従事の発表を7月に延期して、コロナ到来の今、社会はどうなるのか?診断士はどうしていけば良いのかをディスカッションしました。
ディスカッションとはいえ、何もないところから話を進めるのは厳しかったので導入として「世界2.0」の説明をしました。この「世界2.0(英語では、world2.0)」は経済学者のタイラー・コーエンがという人が自身のブログに載せていたものですが、コロナによる社会の変化とその先を考える上で参考になります。事実この1〜2ヶ月で様々な常識が覆されてきたと思います。
さて、この概念をベースに一人一人、気になる項目と予測とそれに対してどうしていくかを話しながら、それに対して他の人がコメントを出していくスタイルで進めました。
今回の話の中では大きく二つありました。
①体力がある企業が、結局は制度をうまく活用していく。
②小さくても生き残る企業は「関係資産」がしっかりしている。
①は、多くの企業が融資窓口へ殺到している状況ですが、これを見ていると体力のある中小企業が今回のコロナで使える各種制度を金融機関と一緒に考えて有効に活用しようとしているケースが結構あるということ。逆に今まで融資を受けたことがない企業や、自転車操業的な企業は制度を活用しようにもうまく活用できないケースも見受けられているので、最終的にはうまく活用できる企業が生き残るのではということ。
②は、①な状況があるとはいえ小さな企業でも、周り(取引先や顧客)で支えてくれる人たちの助けによってこの窮地を切り抜けようとしているケースが多く見られる。特に、飲食店の応援や顧客がSNSでその企業の売り上げに貢献できる情報を発信していることがあります。
知的資産経営的な観点でいけば、関係資産をきちんと把握していくことがこういった危機の時には重要なのと、人的資産では、コロナ後でも対応できる人材を育てることが大切、また構造資産ではこういった危機でを乗り越えられる社内の仕組みや知名度などが必要といったところでしょうか。
オンラインでの開催も他のところでもやってきたのでだいぶ慣れてきましたね。集合形式よりも画面共有ができたり、一人一人の意見をしっかり聴けるところは進めやすいのかなぁと思いました。また今回は、ただ話すのではなくホワイトボードの代わりにパワポを映しながらそこに書くことを試しました。(これ、実はこちらからアイデアを拝借したものです)
診断士も、オンライン上の新しいツールをどんどん活用していくことが大切という話がとても印象深かったです。